横浜 – ボッシュとフォルクスワーゲン子会社CARIADは、両社による自動運転の包括的なパートナーシップ協定(以下、自動運転アライアンス)のもと、日本において自動運転システムの実証実験を開始します。最初の試験車両となるのはフォルクスワーゲンの新型車両ID.Buzzで、2024年10月中旬より日本で試験走行を開始します。この試験車両を通じて、ボッシュとCARIADが共同開発したソフトウェアスタックの実証を進め、運転支援および自動運転機能を量産化に適したものとし、より多くの消費者に提供するための足掛かりとする予定です。ID.Buzzの試験車両には、非常に複雑な交通状況を実環境で処理するための最新技術が搭載されています。また試験車両には、複数のカメラ、レーダー、集約型コンピューティングシステムが搭載され、すべての関連データが記録されます。さらに、総合的判断を可能にするための独自の測定技術を搭載しています。

日本は理想的な試験環境
日本は、複雑な都市構造と交通事情により非常に特殊な道路環境を有しており、SAEレベル2からレベル3の運転支援および自動運転機能を実現するためのあらゆる実証実験に適しています。横浜のような大都市では、欧州の都市ではあまり見られないような交通経路やラッシュアワーの状況が発生します。そのため、貴重なデータを収集することができ、システム開発がさらに促進します。加えて、左側通行の日本は、右側通行が主流である中国など他のアジア市場と比べて特殊な実証実験が可能となります。自動運転アライアンスは、このような特殊な状況で実証実験を行うことで、日本市場にとって特に重要で貴重な知見を得ることを期待しています。

国際化に向けた重要な一歩
共通の目標は、グローバル規模で展開可能なソフトウェアスタックを開発することです。日本でID.Buzzの実証実験を行うことは、ボッシュとCARIADが、自動運転技術のさらなる発展にはアジア市場、特に日本市場を重要視していることを示しています。今回の実証実験は技術的な検証だけでなく、日本市場に特化した将来的な機能やサービスの開発にも役立ちます。

自動運転アライアンスの一環として使用される新しい試験車両は、日本におけるボッシュの運転支援および自動運転機能の開発業務を補完するものです。ボッシュはすでに、ローカル・フォー・ローカルの方針に基づき、日本市場における自動運転の開発を以前より推進しています。CARIADとの自動運転アライアンスの一環として、欧州市場向けに初めて構築されたソフトウェアスタックはグローバルに展開されつつあり、アメリカでもすでに最初の取り組みを開始しています。

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